無痛分娩とは

無痛分娩とは

無痛分娩とは?

無痛分娩について

無痛分娩とは麻酔などによって陣痛の痛みを緩和しながらお産することを表す医学用語です。

「痛みがなくなる」と書きますが、まったく痛みを感じなくなるという結果を無痛分娩と呼ぶのではありません。

麻酔とお産の管理がバランスよく行われた場合には、結果的にほとんど痛みを感じることなくお産できる場合も多いですが、結果としてあまり痛みがとり切れずにお産になってしまう場合もあります。この「麻酔があまり効かなかった無痛分娩」が「和痛分娩」という俗語を作り出したのかもしれません。

いずれにせよ陣痛の痛みを緩和するための処置を併用した分娩は、結果に関わらずいずれも「無痛分娩」と呼びます。

無痛分娩で痛みを取るしくみ

陣痛は大きくわけて2つの神経の束が脳に「痛い」という信号を送ります。その神経の信号を薬でブロックすることで痛みをおさえます。

無痛分娩の麻酔方法でもっとも一般的なのは硬膜外麻酔という方法です。具体的には腰の背骨と背骨の間から針を刺して硬膜外という場所にカテーテル(細い管)をいれてそこからお薬を流すことで神経の信号が脳に伝わるのをブロックします。

さらに具体的な方法は無痛分娩の具体的方法(https://1162club.com/how-to/)を参照ください。

無痛分娩のメリット

無痛分娩のメリットとして、“痛くないお産”であることが第一に挙げられます。さらに、産後の回復が早いとも言われています。そして、お産に対する恐怖や痛かった記憶が少なくなることから、次の妊娠に前向きな気持ちが芽生えることもあるようです。

一方で、無痛分娩中に緊急帝王切開術が必要になった場合は、無痛分娩で使用しているカテーテルから局所麻酔薬を入れることで、迅速な麻酔を提供することができます。無痛分娩のメリットには、快適性だけでなく、安全性もあるのです。

海外との比較

無痛分娩に関して「海外では普通に行われているのに日本ではまだまだ普及していない」とよく言われます。では実際のところはどうなのでしょうか。特にフランスと北米は抜きに出て多く、約60~80%の妊婦さんが無痛分娩を選択しています。ついでノルウェー(26%)、イギリス(23%)、ドイツ(18%)と続きます。アジア各国ではシンガポール(16%)、韓国(9%)、台湾(9%)の順になります。

日本の無痛分娩の普及率は医療先進国の中で著しく低いですが、2008年に2.6%だったのが、4.6%(2014年)、5.5%(2015年)、6.1%(2016年)と確実に増加はしており、過去10年で倍増したということになります。

日本で無痛分娩が普及しにくいのには、古来より日本に存在する「産みの苦しみ」という言葉がもたらす文化が挙げられます。お産には痛みが必要、痛みを感じてこそという文化が独り歩きし、日本の妊婦さんが無痛分娩を選択しにくい原因になっているのかもしれません。

また別の大きな原因として日本では分娩を特定の病院に集中させる分娩施設の集約化が進んでいないことが挙げられます。海外では年間1万分娩なんて施設はふつうで無痛分娩を提供する限られたマンパワーを特定の病院に集中させることができています。しかし、日本では年間数百件~千件程度の分娩を担う産院が多くを占めており、また地域の周産期センターの受け入れられる分娩数も限られているためなかなか分娩施設の集約化が進まないのが現状です。この違いも日本で無痛分娩が普及しない要因の一つと考えます。